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フェレット
フェレットといえば副腎腫瘍というくらい臨床的には多く見られますが、副腎腫瘍よりも実は多いと
言われている(併発していることも多い)のがインスリノーマ(膵ベータ細胞腫瘍)です。その他にも
リンパ肉腫や体表の腫瘍では肥満細胞腫などが多く見られます。
 
当院では腫瘍に関してはなるべく手術に持ち込まず、可能な限り内科療法で対応しています。
(犬・猫と同様免疫療法やメラトニンなどを用いて成果をあげています)
 
 
 

副腎疾患からくる尿閉
副腎疾患からくる尿閉
ジャックは以前から副腎疾患のため内服薬(メラトニンとセファランチン)で長期コントロール中でした。今回、尿が出ていないようだということでレントゲンを撮ってみると前立腺が大きくなっています。エコーでも確認してみるとのう胞化した大きな前立腺が尿道を圧迫したためおしっこが出にくくなったようです。
副腎疾患というと脱毛ばかりが目立ちますが、性ホルモンの過剰によりオスでは前立腺のトラブルもよくおこるので注意が必要です。
異物による腸閉塞
異物による腸閉塞
5歳の雷(ライ)くん、昨日から吐いて元気がないということで来院しました。元気も食欲もなく、うつろな目をしています。体も冷え切り状態が悪いのは一目でわかりました。注意深くおなかを触診してみると、右のわき腹に3センチくらいの硬いものが触れます。臓器ではない硬さにレントゲンを撮ってみると・・・
レントゲン像
レントゲン像
胃は正常の3〜4倍にも腫れ、ガスを貯めています。バリウムも全く流れていきません。完全閉塞を疑い緊急手術が行なわれました。
摘出されたもの
摘出されたもの
飼い主さんには特に心当たりはなかったようなのですが、あとから探してみると玄関マットの裏のゴム部分を核に、毛玉が絡んで固まりとなり、小腸に閉塞していました。
元気になりました
元気になりました
手術翌日から血色もよくなり、食欲も旺盛になった雷くん。まずは流動食からのスタートですが、順調に回復しています。
タオルによる腸管閉塞
タオルによる腸管閉塞
プーちゃん、昨日からぐったりして吐いているとのこと。しかもウンチにタオルの破片が混じっているそうです・・・
 
もしや閉塞・・・?レントゲンを撮るときも抵抗すらしないプーちゃん。低体温をおこし、ショック状態に陥っています。まずは保温とショックの治療でバリウム造影の結果を待ちます。
結果は・・・やはり完全に閉塞しているようです。夕方まで全身状態の改善の治療を行い、診察終了後、緊急手術となりました。
 
 
摘出されたタオルの塊
摘出されたタオルの塊
開腹してみると、ありました!タオルの破片が弾丸のように固まり腸を閉塞しています。フェレットの腸は細いので、院長も縫合には細心の注意を払います。助手をする私も緊張・・・
幸い、縫合直後から詰まっていたバリウムが順調に流れ出し、閉塞は解除されました。今日には流動食を食べれるようになり、ウンチも無事排出して元気になりました。あとは腸の回復を待つばかりです。
 
皮脂腺上皮腫
皮脂腺上皮腫
ゴンタくんは2才の男の子です。健康診断時に右足の先にゴハン粒ほどのイボが発見されました。2ヶ月経ち、徐々に大きくなってきたので切除することになりました。
手術前
手術前
上の写真より大きくなっているのがわかります。表面はただれて潰瘍になっています。
レーザー蒸散後
レーザー蒸散後
レーザーで焼ききったのでほとんど出血も無く、術後の経過も順調です。病理検査の結果、低悪性度の腫瘍である皮脂腺上皮腫であることがわかりました。
腫瘍を切除する際には、今後のためにも病理検査でそれがどのような組織なのかを調べておくことをおすすめします。(検査代は10000円程度です)
大腿部に出来た皮脂腺上皮腫
大腿部に出来た皮脂腺上皮腫
他の子の後ろ足に出来た同様の腫瘍です。こちらも病理検査により皮脂腺上皮腫と診断されました。
処方食育ちの健康優良児
処方食育ちの健康優良児
左がアラレ、右がリンの2匹は、小さいころから病院の処方食育ちです。2匹とも白いところは真っ白、皮膚も毛艶もよく病気もほとんどしない健康優良児です。
フードのおかげか、フェレット特有のにおいも少なくほんとに綺麗なんです!あなたのフェレットも今のフード、見直してみませんか?
副腎疾患(脱毛)
副腎疾患(脱毛)
フェレットといえばこの病気です。一番認められやすいのは脱毛です。主にシッポや背中といった下半身から始まります。痒みはともなうこともあれば、ないこともあります。
同じ子の陰部(メス)
同じ子の陰部(メス)
副腎疾患では性ホルモンの異常が症状を引き起こします。メスではこの子のように陰部が腫れてくる子も多いようです。現在、副腎の働きを抑える薬品を副作用の少ないものから使用して反応を見ているところです。
ジンくん
ジンくん
下痢と食欲不振からやせてきて、酷いときは震えや振戦といった神経症状まででていたジンくんですが、週1〜10日毎の注射治療と、栄養たっぷりの流動食で最近は毛並みも良くなりずいぶん元気になりました。この子もインスリノーマという膵臓の腫瘍や腸の腫瘍をもっている可能性が考えられます。
 
迷いフェレットハピちゃん
迷いフェレットハピちゃん
上のジンくんと同じお家の子です。迷いフェレットだったハピちゃんは、保護されてまもなく貧血・咳や嘔吐・下痢の症状が見られ、右腹部に大きな腫瘤が触診できました。(写真左)リンパ肉腫や腺癌などの腫瘍を疑い、免疫療法とステロイドによる治療を開始して数回目のレントゲンです。(写真右)腫瘤の大きさは劇的に縮小し、元気・食欲も出てきました。現在はまたすこし大きくなっていますが、飼い主さんは定期的に治療に通い、ハピなりの寿命を全うさせてあげたいと考えているそうです。
ハピ、大事にしてくれる飼い主さんにめぐり合えてよかったね。
 
ハピちゃんは、半年の闘病生活を送り、先日天国に召されました。最後は後ろ足が麻痺しながらも頑張ったハピちゃん。お疲れ様・・・
右顔面が腫れています
右顔面が腫れています
わかるかな〜?正面からみると微妙なんですが、目の下が腫れています。口の中をみると臼歯部分が歯槽膿漏になっており、歯の色も変色しています。歯根部分が化膿して膿がたまり腫れているようなので、抗生物質の注射を行いました。数回の治療でもとのお顔に戻りましたが、再発には注意が必要です。
犬歯破折
犬歯破折
おそらくリモコンで遊んでいて(?)犬歯が根元から折れてしまったヒメちゃんです。
こんな激しい折れ方をするのはまれですが、フェレットは好奇心旺盛なので何でも口に入れ、噛んでみます。その結果歯を痛めたり、異物を摂取して腸閉塞をおこす子もいます。
(特にリモコンなどのゴム部品は好まれます・・・)
 
フェレットの飼い主さん、お部屋で遊ばせるときは十分にご注意を!

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