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レーザー治療
当院では、半導体レーザーと炭酸ガスレーザー、スーパーライザーの3種類のレーザーを用いて治療や手術を行っています。
炭酸ガスレーザーは主に外科手術に、半導体レーザーとスーパーライザーは重度の麻痺や、内科疾患の補助的な使用など、いまや当院の治療にかかせないものとなりました。動物病院の使用症例数としてはかなり多い方ではないかと思います。ホームページや口コミで遠方から通院される患者さんも多くいらっしゃいます。

当院でレーザー治療を受けている患者さんたち
大腿骨頭壊死のアントン
大腿骨頭壊死のアントン
アントンはまだ2才のプードルの男の子。他院で右の大腿骨骨頭壊死と診断され手術しかないといわれた飼い主さんが何とかならないものかと当院を受診しました。
レントゲンを撮ったところ、大腿骨の骨頭は変形し関節面に当たるところは粗雑になっていました。通常では骨頭切除手術しかない程重症な部類に入りますが、まずはレーザー治療を試してみようと、週に2〜3回レーザーと関節炎の注射治療に通ってもらうことにしました。
アントンの股関節
アントンの股関節
向かって左が右肢になります。左と骨の長さが違って見えるのは、股関節の痛みの為足を伸ばすのを痛がっていて完全に伸ばせない状態で撮影したためです。
 
レーザーを照射しはじめ、痛みがとれ飼い主さんも驚くほど活発になったので、手術は見送り定期的なレーザー治療と関節強化サプリメントを続けています。
 
アントンは腎不全のページにも登場しています!
重度後躯麻痺のランちゃん
重度後躯麻痺のランちゃん
夜中に“キャン!”と鳴いたあと、朝起きたら全く後ろ足が立たなくなっていたランちゃん。まだ2歳のM・ダックスです。家での安静が難しいとのことだったので、飼い主さんの希望もあり入院しての治療となりました。
これは初診の時のランちゃん。後ろ足は投げ出したままで全く力が入りません。麻痺としてはかなり重度の部類に入ります。
4日目、立てるようになりました。
4日目、立てるようになりました。
入院して一日3回のレーザー治療と、神経を活性化させるビタミンの注射を行ないました。翌日から、ふらつきながらも立てるようになり、4日目のこの日は歩くこともできました。
重度の膝蓋骨習慣性脱臼
重度の膝蓋骨習慣性脱臼
キックくんは生後半年のM・ダックス。歩くときにがに股でお尻を振りながら歩くということで受診しました。
触診やレントゲンにより、遺伝的な素因が強い膝蓋骨習慣性脱臼と診断されました。しかも、小型犬に多い内側ではなく外側であることも判明。生まれながらに腱を支える溝が浅く、膝蓋骨が不安定になっていると考えられます。
キックくんにはスーパーライザーを週2〜3回照射し、関節用サプリメントも併用してもらったところ、今では随分と関節が安定し歩き方も力強くなり、変形も最小限で抑えられています。
先天的脊椎奇形
先天的脊椎奇形
この子はフレンチブルのクリちゃんです。
生後2ヶ月のワクチン接種の時には特に異常はなかったのですが、生後半年になったある日、左の後肢を地面につけないとのことで来院されました。入念な視診・触診から、後肢にはナックリング(神経麻痺)が確認され、X線検査では第13胸椎に半側椎骨が確認されました。また、胸椎全般にわたり形状異常が認められ、これらの異常が脊髄などの神経系に異常を引き起こしていることが強く疑われました。
体重制限をすると同時に、注射とレーザーによる治療を約1ヶ月間行った結果、後肢をしっかりと地面につけるようになり、今では元気良く歩けるまでに回復しています。しっかりと歩けるようになった現在でも、定期的にレーザー治療を受けに来院されています。
 
クリちゃんのレントゲン
クリちゃんのレントゲン
奇形がある脊椎は半側椎骨といい、本来横長い形をしている脊椎が楔形になっているのが特徴。変形している椎骨が上方に飛び出して神経を圧迫し、麻痺症状を引き起こしていると考えられます。
椎間板ヘルニアのグーちゃん
椎間板ヘルニアのグーちゃん
M.ダックスのグーちゃんです。
突然歩き方がヨタヨタしだして、その翌日には後肢が動かなくなり元気がないとのことで来院されました。後肢の痛覚反射も弱く、最初は立ち上がることさえできない状況でした。尿も出ておらず膀胱麻痺を起こしていたため、椎間板ヘルニアが最も強く疑われました。注射とレーザーの併用治療を行い、今では痛覚反射もかなり現れるようになり、まだ腰砕けの状態ではありますが、ずいぶん歩けるようにまで回復しています。現在も定期的に、注射とレーザーによる治療を受けに来院され、さらなる回復に向け頑張っています。
同じくM.ダックスのモアちゃん
同じくM.ダックスのモアちゃん
この子も以前後ろ足が立たなくなり、ヘルニアを疑いレーザー治療を行ないました。いまではすっかり良くなっていますが、たまにレーザーをあてに来院します。やはりダックスはその胴の長さゆえ、脊椎に負担がかかり急激な運動や段差の上り下りなどでヘルニア症状を出す子が他の犬種より多いように感じます。
腰椎椎間板ヘルニアのモモコちゃん
腰椎椎間板ヘルニアのモモコちゃん
飼主さんが外出から戻ったら、突然か半身不随になっていて急患で担ぎこまれたモモコちゃん。レントゲンを撮ってみると腰椎の椎間板が石灰化して白く明確に映っています。(本来椎間板はレントゲンには写らない組織です)あまりにも突然だったので飼主さんはかなりショックを受けたようでしたが、朝晩レーザーをあてに来院される間にすこしずつですが麻痺が改善されてきました。ヘルニアとしては最も重症の部類に入る症例ですが、必殺レーザー2本当てで頑張っています。
ハムスターの骨折にも
ハムスターの骨折にも
右後ろ足の骨折で、来院当初は足を引きずった状態でしたが、数回のレーザー治療で現在はほぼ通常の動きが出来るまで回復しています。レーザーは骨折でも、痛みや炎症を取り、骨癒合を促進する効果があると言われています。
重度の脊髄神経麻痺
重度の脊髄神経麻痺
チワワのチャーちゃんははるばる福岡市から週2、3回スーパーライザー照射の為通院しています。数ヶ月前から片前足の麻痺はあったそうですが、ある日突然全ての足が動かなくなってしまいました。他院での治療にも反応が悪く、飼主さんが探しに探してご来院されました。初診時は腸や膀胱の神経まで緩み、排泄も出来ず苦しんでいたのですが、初日にレーザーを照射後、帰る間際に今まで全くでなかったオシッコが沢山出たと飼主さんが驚いて病院まで知らせに来るほどの効果がありました。
 
これは通い始めて数回目の様子。まだ肢の支えはありません。
1ヶ月後には・・・
1ヶ月後には・・・
その後すぐには肢の支えは出てきませんでしたが、レーザーの効果を実感した飼主さんが、往復4〜5時間の道のりをもろともせずせっせと通院を続けた結果・・・
 
チャーちゃんが立ちました!!!
持病の心臓病の治療、肥満の為の食事療法、麻痺に対する神経ビタミンの注射とレーザー治療の相乗効果で、体調は確実に良いほうに向かっています。
チャーちゃんその後
チャーちゃんその後
歩き方は右がやや弱いものの、お散歩にも行けるくらい元気になりました。腰に負担をかけないようダイエットも頑張って、数ヶ月前の写真と比べるとおなかがスリムになったの、わかりますか?
滑りやすい診察台の上でもこの通り
滑りやすい診察台の上でもこの通り
最近では治療が終わると床をウロウロ・・・玄関の段差も気にせず動き回っています。一ヶ月前に比べると白髪も減り若々しくなりましたね。
19歳のチャコちゃんも
19歳のチャコちゃんも
老齢による変形性脊椎症をわずらい絶えず腰をビリビリさせているチャコちゃんも、毎週レーザーを当てに来ています。レーザー後数日は動きが確実によいそうです。
全身性の麻痺にも
全身性の麻痺にも
シーズーのロッキーはある日突然左半身が麻痺してしまい、数日の間に全肢の麻痺にまで発展した重症の神経麻痺症例です。脳性か、脊髄性か、はっきりした診断はついていませんが、数日おきのスーパーライザー照射と注射治療で、今は飼主さんの補助があれば外で排泄できるほどに回復しています。やはり左半身はまだ力が弱いものの、毎回少しずつではありますが確かな改善を見せてくれています。
腎不全・肝不全にも
腎不全・肝不全にも
猫のマンちゃんは、尿路結石が尿道につまり、尿毒症状態で来院しました。腎不全の影響で食欲不振が続き、肥満した猫でよく起こる肝リピドーシスも併発し、一時は死を覚悟するほど状態が悪かったのですが、連日の注射治療と、腎愈と脊椎上の主要なツボをスーパーライザーで照射するレーザー治療を併用し、今では元通り元気になりました。注射とレーザー、どちらが欠けていてもマンちゃんは今生きていなかったかもしれません。注射治療だけでは何ともできない難治性の病気に対するレーザーの可能性を充分示してくれた症例です。
腹部膨満のダックスベビー
腹部膨満のダックスベビー
人工哺乳の子犬にはよく見られるのですが、この子は腹部がパンパンに腫れ、ミルクを飲まなくなってしまいました。腸の停滞による異常発酵によるもので、母乳とは異なる組成のミルクや、母犬が舐めないことによる神経的なことも原因といわれています。こういった症状には血行と胃腸の働きをよくするレーザーが有効です。この子も数回のレーザー後からはおならが出て食欲も改善しました。
腰椎ヘルニアのアスター
腰椎ヘルニアのアスター
ドーベルマンのアスターは重度の肥満体型。会社で飼われているため社員のかたからいろいろ美味しいものをもらっていたようです。しかし、そのつけがまわって腰椎ヘルニアになり、下半身不随の状態に陥ってしまいました。初日は全くたつことも出来なかったのですが、連日のレーザー治療と、神経や関節用のサプリメント、ステロイドなどの注射治療も含めた複合治療で、今では走り回れるほどに回復しました。もちろん、ダイエットも処方食で頑張っています。

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